【円山動物園だより】かみついて高速回転!デスロール「ガビアルモドキ」|地球にやさしい子ども達を育む環境教育メディア  
北海道
動物園だより
2023.07.10

【円山動物園だより】かみついて高速回転!デスロール「ガビアルモドキ」

目次 [非表示]

今月のどうぶつ:ガビアルモドキ(マレーガビアル)

ワニ目/クロコダイル科
【生息地】インドネシア(スマトラ島、ボルネオ島)とマレーシアの河川や湖沼

円山動物園にはオス1頭とメス3頭がいます。

かみついて高速回転!「デスロール」

ガビアルモドキは、長い鼻先がワニの仲間のガビアルに似ていることから名付けられました。メスは体長3m弱、体重約150kg、オスは体長5m、体重300kgほどになるものもいます。近年、環境破壊や皮目当ての乱獲などにより、数が減っています。

河川や湖沼などで暮らし、水面から目と鼻だけを出して獲物が来るのをじっと待ちます。実は視野がせまく、後ろの方はほとんど見えません。長期間えさを食べられないこともあり、じっとしてむだなエネルギーを使わないようにしています。

魚などをつかまえるときは、長い鼻先を素早くふります。ワニの種類によってはヌーやライオンなども食べることがあります。

集団で大型動物を囲み、「デスロール」と呼ばれる獲物にかみついたまま高速回転をして、肉を引きちぎり、丸飲みをします。人の約26倍かむ力が強く、80本近くあるするどい歯は、ぬけても何度でも生え変わります。ずっと水中にいると体が冷えるため、半日は陸に上がって日光浴をします。

とてもかたいうろこ

水中でじっとして過ごします

繁殖を目指してオスとメスが同居

円山動物園では繁殖のため、オスとメスの同居を3月から始めました。最初は警戒し合っていましたが、今では寄りそいながら仲良く暮らしています。この2頭は約12年前に密輸されたところを保護され、円山動物園に来ました。体長は約180cmとまだ小さいため、繁殖できるようになるまでは数年かかります。今は2週間に1回、ウズラを10羽食べます。給餌ガイドを行っているので、ぜひ近くで観察してみてください

寄りそうオスとメス

 

まるやまニュース

7/29は「世界トラの日」

7/22(土)~8/6(日)に「世界トラの日特別企画」を開催し、トラの生態や生息する環境について解説するガイドなどを行うよ。くわしくは円山動物園公式ホームページをチェックしてね。

教えて! 飼育員さん

飼育員さんが、みんなからの質問に答えるよ!

質問

「象の出産で、どのような準備をしているんですか?」

答え

国内でのアジアゾウの出産は16例あり、飼育員が補助をしながらコンクリートの上で出産しています。円山動物園では、国内で初めて砂の上で出産をする予定で、飼育員ははなれた場所から見守ります。陣痛が始まったときに母親のパールが横になれるように砂山を用意し、お腹に力が入る体勢をとれるように大きな丸太も用意しました。ゾウ本来の姿でパールが安心して出産をむかえられるよう、しっかりとした環境を整えています。


札幌市 円山動物園
札幌市中央区宮ヶ丘3番地1
TEL. 011-621-1426
http://www.city.sapporo.jp/zoo/

 

この記事を書いた人WRITER
エコチル編集部

エコチルは、地球環境保全に取り組む子ども達を育むとともに、学校や家庭でのエコライフ推進を目的としたメディアです。

この記事の関連ワードKEYWORD
おすすめの関連記事RECOMMEND
人気の記事RECOMMEND
1
2
3