【野毛山動物園だより】明日には絶滅しているかもしれない「ヘサキリクガメ」を繁殖中! ぜひ見に来てね!!|地球にやさしい子ども達を育む環境教育メディア  
横浜
動物園だより
2023.07.03

【野毛山動物園だより】明日には絶滅しているかもしれない「ヘサキリクガメ」を繁殖中! ぜひ見に来てね!!

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今月のどうぶつ:ヘサキリクガメ

学名:Astrochelys yniphora
生息地:マダガスカル北西部
カメ目 リクガメ科

~野毛山動物園のヘサキリクガメたち~


今年の4月に誕生しました

野毛山動物園では15頭のヘサキリクガメを飼育しそのうち園内で繁殖したのは10頭になります。一見同じようにしか見えませんが、1頭1頭性格が異なります。機会があればお気に入りの個体を探しに動物園へおこしください。

明日には絶滅している かもしれない

ガスカル北西部の乾燥した限られた地域にのみ散発的に生息しています。野生個体群は推定600頭ほどとされていますが、開発や野焼きによる生息地の消滅、違法飼育を目的とした密猟、野犬やカワイノシシなど外来種による捕食などが原因で年々生息頭数が減少し、10~15年後には野生絶滅のおそれがあるといわれています。

人の生活が豊かになればなるほど、希少性が高まれば高まるほど、野生での個体群は数を減少させています。1996年には保護区内の繁殖施設で繁殖した個体群が武装集団におそわれ、数百頭のヘサキリクガメが盗難される事件も起き、そのうちの一部は日本にも密輸されている可能性があります。また、2018年には密輸を目的に違法採取されたであろう、1万頭ほどのホウシャガメがマダガスカルの民家で押収され、その中にヘサキリクガメも混ざっていたといわれています。


絶滅の危機にひんしている ヘサキリクガメ

故郷に帰れない

違法に国内へ持ちこまれたヘサキリクガメとその第一世代の子どもたちは、日本政府のワシントン条約の解釈により国外へ輸出することができません。また、マダガスカルにもどれたとしても現地の生息環境や人との関わりが変わらない限りは、すぐに命を落とすか違法採取されてしまうことでしょう。

遠い異国の地でヘサキリクガメたちは何を思い今日を生きているのでしょうか。


バックヤードの飼育個体

のげやまニュース

2つのガイドツアー再開です

動物病院ガイドツアーと動物園の台所ツアーを再開しました。普段は非公開の施設で、担当者からさまざまな話を聞くことができます。病院ガイドツアーは第2または第3日曜日に開催、台所ツアーは第4または第5日曜日に開催します。お申しこみは実施日の1週間前の9時30分~12時です。

くわしくはホームページをご確認ください。


写真提供:野毛山動物園

野毛山動物園【指定管理者 公益財団法人横浜市緑の協会】
〒220-0032 横浜市西区老松町63-10
TEL 045-231-1307
http://www.hama-midorinokyokai.or.jp/zoo/nogeyama/

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エコチル編集部

エコチルは、地球環境保全に取り組む子ども達を育むとともに、学校や家庭でのエコライフ推進を目的としたメディアです。

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