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日本には、“使うため”に育てられた木がたくさんあることを知っているかな? 今回は、日本の木を使う大切さや長野で育った木を活用した取り組みについて、いっしょに見ていこう。
なぜ、木をきると森林を守ることができるの?
日本には自然に育った天然林など山を保全するための森林と、木材を“使うため”に人が植えた人工林があるよ。人工林は日本の森林の40%をしめていて、使うために長い時間をかけて育てられてきたけど、手入れされず荒れてしまっている所もあるんだ。その理由は、外国の木材が多く輸入されて、日本の木材があまり使われていないから。つまり人工林の木をきって木材にしても、使われないから森林の手入れがされなくなってしまうんだ。
森林を荒れたままにしておくと、日光が差しこまないから木々の元気が無くなってしまうよ。そうならないためには、日本の木を使うことが大切。“使うため”の木をきって活用し、その後に新しいなえを植えて育てていくことで、この先も森林を守っていくことができるんだ。
長野の木はどんな所で使われているの?
長野県では、県産材(長野県内で育った木)を使い、木造の施設を建てるときなどに費用の一部を支援しているよ。これは、「長野県森林づくり県民税」(森林税)という長野県に住む人がはらっている税金を活用した取り組みなんだ。税金は、みんなの暮らしを豊かにするために使われるもの。消費税などさまざまな税金があるよね。
森林税は、森林の木をきって整備したり、森に関わる人を育てたり、いろいろなことに活用されているよ。また子どもが木にふれる機会を増やそうと、学校林や、信州やまほいくという自然の中でたくさん遊ぶ保育園や幼稚園の子どもたちが過ごす森林を整備するなど、「子どもの居場所」での取り組みも始まっているよ。
3月に東御市にオープンした「ミマキウッドラボ」は、森林税を活用して県産材を多く取り入れた施設。子どものための「木のあそび場」はほとんどが長野県のヒノキで作られていて、木のおもちゃもあるよ。下 でくわしく紹介しているから見てみよう。
ミマキウッドラボ 「木のあそび場」って どんな場所?
さまざまな木にふれてほしいという思いから、長野県産のヒノキをメインに、針葉樹であるヒノキ・スギ・カラマツ・アカマツ、広葉樹のヤマザクラ・ケヤキ・クワなどを使った遊び場だよ。
木の模様や色合いを活かした「ままごとキッチン」、すべて木でできている「ボールプール」など、木にこだわったおもちゃがそろっているよ。
ここにある木は、どこで育ち、どんな色をしていて、どんな香りがするんだろう? 興味を持って調べてみよう。
3月下旬のオープニングイベントで 「ジャガモックづくり」体験を開催
「ジャガモックづくり」は、手のひらサイズの木のかたまり(多面体)を紙やすりでみがき、色をぬる体験。ジャガモックづくりは磨き方で形や質感にちがいが出るなど木工の分野でも基礎的なことを学べるよ。「基本のキの体験だからみんなに取り組んでほしい」と講師の方がお話ししていたほど、いろいろな学びがある体験なんだ。でき上がったジャガモックはそれぞれちがうから、みんなにとっての特別な物になるよ。
写真提供:ミマキウッドラボ
森林を守るためにできること
身近な森林をこれから先も守り、私たちが豊かに暮らしていくために、できることを 紹介するよ。
森を知る・学ぶ
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森のめぐみを楽しむ
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森や木にふれる
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参考:林野庁「私たちと森のこれから~幸せな未来に向けた5つのアクション~」
長野県の 森に関する クイズ
Q.1 長野県の面積で森林がしめる割合は何%?
A 10%
B 50%
C 80%
Q.2 長野県のシンボルの木(県木)はどれ?
A アカマツ
B シラカバ
C スギ
Q.3 長野県に住む人がはらう森林税は1年でいくら?
A 500円
B 1,000円
C 5,000円
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答え Q.1:C Q.2:B Q.3:A
監修:上田地域振興局
エコチルは、地球環境保全に取り組む子ども達を育むとともに、学校や家庭でのエコライフ推進を目的としたメディアです。