【鶴岡市立加茂水族館だより】おちょぼ口でこわがりな魚「シロギス」|地球にやさしい子ども達を育む環境教育メディア  
山形
動物園だより
2023.05.08

【鶴岡市立加茂水族館だより】おちょぼ口でこわがりな魚「シロギス」

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シロギス

学名:Sillago japonica
スズキ目 キス科
生息地:北海道南部~九州


天ぷらでおなじみのシロギス。成魚で20~35cmになります。

おちょぼ口でこわがりな魚

ウロコにおおわれた細い顔と体が特徴です。背中側は黄色・お腹側は白色をしていますが、光の当たり方によって虹色にかがやいているようにも見えます。当館では、似た姿形のアカカマスといっしょに飼育しています。ワニのように大きく開く口を持つカマスとちがい、キスはおちょぼ口なので、それで見分けることができます。

とても警戒心が強く臆病な魚で、水面に上がってくることはほとんどありません。普段は身をかくせる岩や砂がある場所に群れで暮らしていますが、「尺ギス」と呼ばれる30㎝以上の個体は単独行動を好みます。その理由は、大きな個体と小さな個体でえさの取り合いを防ぐためと考えられています。

岩や砂がある場所に群れで暮らしています

今では貴重な「砂浜の女王」

その見た目の美しさと上品な味から、「女王」「貴婦人」とも例えられるシロギスですが、日本では全国的に漁獲量が減っており、中には30年前の10分の1ほどに減ってしまった地域もあります。

今、スーパーマーケットなどで見かけるキスの開きや天ぷらは、東南アジアから輸入した冷凍品であることが多く、シロギスとはちがう種類のキスである場合も。昨今は、地場産の新鮮なシロギスを味わう機会が少なくなっているようです。


岩の間からキョロキョロ。周りを警戒している様子

かもすいニュース

食べやすいえさで、立派に育っています!

キスつりで使うえさは、毎日あたえるには高価なお値段です。そこで当館では、他の魚達のえさと同じアジの切身を、キスのおちょぼ口に合わせさらに細く切りあたえています。20㎝にも満たなかったキスたちも、パクパクとえさを食べて立派に育っています。


写真提供:加茂水族館

鶴岡市立加茂水族館
〒997-1206 山形県鶴岡市今泉大久保657-1
TEL 0235-33-3036
https://kamo-kurage.jp

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エコチル編集部

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