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私たちの暮らしは、自然がもたらすさまざまなめぐみに支えられて成り立っているよ。でも、地球温暖化や資源利用の増加などで、自然のバランスがくずれつつあるんだ。このままではいけない! 自然の大切さを学び、何ができるのか、みんなで考えていこう。
生物多様性って何だろう?
地球上の生き物は、生命が誕生して以来、さまざまな環境に適応して進化してきたよ。現在、地球には、ゾウのように大きなものから細菌のように小さなものまで、3000万種以上の生き物がいるといわれているよ。これらの生き物が、豊かな自然環境の元、直接・間接的に支え合って生き、絶妙なバランスを保っているのが“生物多様性”なんだ。
生物多様性には、①生態系の多様性 ②種の多様性 ③遺伝子の多様性 という3つのレベルがあるよ。
3つのレベルの生物多様性
なぜ生物多様性が大事なの?
私たちの身の回りをふり返ってみると、私たちが食べる肉や魚、野菜などは生き物が原料で、学校やおうちで使っているノートやえん筆の原材料は木。それぞれの国や地方に見られる固有の文化も、その土地の自然に応じて発展してきたよ。このように、生物多様性と私たちは深い関わりがあるよ。でも、私たち人間の活動によって、生物多様性のバランスがくずれつつあるんだ。
例えば、世界の森林が2000年から2010年の間に、平均で毎年520万ha消失した他、海に目を向けると、サンゴ礁の19%がすでに失われ、さらに今後10年から20年の間に15%失われる可能性も! また、世界では4万種の生き物が絶滅し、日本でも約3700種の生き物が絶滅にひんし、過去100年における生き物の絶滅スピードは、それまでの1000倍以上になるといわれているよ。
私たちが自然環境を守らず、このまま放っておくと、生物多様性のめぐみを受けられなくなってしまうんだ。生物多様性のめぐみを受けて初めて私たちは暮らしていくことができるよ。だからこそ、私たちに何ができるのか、考えていこう!
増加する東京の絶滅危惧種
東京の生物多様性や希少種等の詳細はこちらから
>>>参考:「TOKYO環境学習ひろば」
東京都で絶滅が心配される動植物
絶滅が心配される動植物の一例だよ。
自然環境を守るため、外来生物のあつかいに注意しよう!
外来種とは、元々地域にいなかったのに、人間の活動にともなって、他の地域から入ってきた生き物のことをさすよ。外来種には、その土地に生息していた在来種のすみかをおびやかすものや、農林水産業に被害をあたえるもの、人に危害を加える危険なものもいるよ。アメリカザリガニやアカミミガメなど、川や池に放さないでね。
生物多様性を守るために、まずは自然を知ろう!
東京都内で自然にふれられる場所や活動を紹介するよ。
ボランティアに参加してみよう!
自然の中でボランティアに参加してみたい人は、「里山へGO!」にアクセスしてみてね。北多摩エリア、南多摩エリア、西多摩エリアにある東京の里山で、多様な生き物が共存できる環境を保つための森の手入れや、田植えや稲かりなど田んぼの活動、里山の環境の理解を深める自然観察やクラフト体験などに参加できるよ!
自然公園に行ってみよう!
自然公園は美しい自然を保護していくと共に、その中で自然に親しむことができる地域だよ。都内には10カ所の自然公園があるよ。「都内にもこんなに自然があったんだ!」と、たくさんの発見があるかも!
利用ルールを守ろう!
- ごみは必ず持ち帰ろう
- ふみつけによって植生を傷めないように、登山道を外れないようにしよう
- 野生動物にえさをあたえたり、むやみに近づいたりしないようにしよう
生物多様性を守るために、私たちにできることは?
- ベランダや庭でガーデニングを楽しみながら、鳥や昆虫が立ち寄れる場所を作ろう
- 地域で行われている自然環境保全のボランティア活動に参加してみよう
- エコラベルの付いた環境に配慮した商品を積極的に選ぼう
- ペットを野外に放したり捨てたりせず、責任を持って最期まで飼い続けよう
- 自然地で見つけた希少種を持ち帰らないようにしよう。希少種の位置情報をSNSなどで拡散することもひかえてね
- マイバッグやマイボトルを利用し、自然にやさしいライフスタイルを実践しよう
協力:東京都
エコチルは、地球環境保全に取り組む子ども達を育むとともに、学校や家庭でのエコライフ推進を目的としたメディアです。