【高知県立のいち動物公園だより】水面をジッと観察して大型の魚をつかまえる「ハシビロコウ」|地球にやさしい子ども達を育む環境教育メディア  
高知
動物園だより
2023.03.13

【高知県立のいち動物公園だより】水面をジッと観察して大型の魚をつかまえる「ハシビロコウ」

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ハシビロコウ

学名:Balaeniceps rex
ペリカン目 ハシビロコウ科
生息地:アフリカ中東部

湿地に生息していますが、泳ぐことは無いので水かきはありません。足の指が長いのは、ヨシなどの上を歩くのにしずみこまず、都合が良いためと考えられています。

水面をジッと観察して大型の魚をつかまえる

動かないことで知られているハシビロコウ。その理由は、かりの方法にあります。ハシビロコウはナマズやハイギョといった大型の淡水魚を主食としています。水面をジッと観察し、えさの魚が動いたり呼吸をしに上がって来たりしたところをねらってほかくします。

せわしなく水中を歩いてかき回すと、これらの魚は警戒して姿をかくしてしまうため、水面をながめてその時を待っているのです。一見効率が悪そうですが、大型の淡水魚を1ぴきつかまえれば1日のえさとして十分な量になる場合も多く、このような方法のかりを行っていると考えられます。

のいち動物公園のハシビロコウ

クラッタリングで 縄張りをアピール

大きなくちばしは、大型の魚をにがさずつかまえ、食べるのに適している他、コミュニケーションツールとしても役立っています。鳴き声は小さくかすれてあまりひびきませんが、大きなくちばしを打ち鳴らすクラッタリングで、縄張りや異性へのアピールを行っています。

当園では、昨年12月に那須どうぶつ王国からはんしょく目的でメスの「カシシ」を借り受け、現在オスの「ささ」と2羽を飼育しています。ハシビロコウは飼育下でのはんしょくは世界で2例しかありません。分かっていないことも多いハシビロコウですが、2羽の相性を最大限引き出せるよう取り組んでいます。

クラッタリングをする「ささ」

のいちニュース

ヤブイヌ2頭の展示始まる!

2022年7月にのいち動物公園にやって来たヤブイヌのメス「スマイラー」。展示場に出る練習や、オスの「カツマル」とのお見合いなど、さまざまな段階を経て、ついに2頭での展示が実現しました。「カツマル」も仲間ができてうれしそうです。


写真提供:高知県立のいち動物公園

高知県立のいち動物公園
〒781-5233 高知県香南市野市町大谷738
TEL 0887-56-3500
https://noichizoo.or.jp/

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