【竹島水族館だより】図鑑でもなかなか紹介されない「シマナシヒロハシャコ」|地球にやさしい子ども達を育む環境教育メディア  
愛知
動物園だより
2023.03.13

【竹島水族館だより】図鑑でもなかなか紹介されない「シマナシヒロハシャコ」

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シマナシヒロハシャコ

学名:Faughnia serenei
口脚目 ヒラメホソユビシャコ科
生息地:熊野灘、台湾、フィリピン、オーストラリア  水深:73ⅿ~310ⅿ

色はうすく地味

図鑑でもなかなか紹介されない

シマナシヒロハシャコはとてもめずらしい種類で、深海性のシャコの仲間で図鑑にもほとんどのっていません。竹島水族館にあるシマナシヒロハシャコがのっている文献は「水産研究叢書51シャコの生物学と資源管理」という本1冊で、のってはいるものの平成17年当時では日本にいるか疑わしいと書いてあります。しかし、いずれ日本に分布することが確認されると考えるとも書かれています。

大きさは15㎝ほどで、体全体がオレンジに近いピンク色~オレンジ色の単色で色のこさには個体差があるとされています。写真の個体は単色でうすいオレンジ色ですが、もう少し色のこい個体も確認しています。

竹島水族館では長く展示されています

めずらしいのに地味過ぎる

とてもめずらしいシャコではありますが、体も特に大きいわけではなく、特徴のある体つきというわけでも、色合いがとてもきれいというわけでもありません。むしろ地味なので普通のシャコと間違われてお客さんにあまり気付いてもらえないので、分かりやすく解説に「すごくめずらしい」と書いています。

同じ属の仲間であるアカシマホソユビシャコは大きさも体型も似ていますが、名前の通り赤いしま模様で目立つので人気です。貴重さがいまいちアピールできず、なやましい限りです。

水族館で見ることのできる場所は限られていますので、ぜひ見かけたらしっかりと観察してみてくださいね。

水族館でもレアな存在なので注目してみてください

竹島水族館ニュース

深海生物充実中!

竹島水族館にやって来る深海生物は沖合底曳網漁という方法で捕獲されています。この漁法が許可されているのは愛知県では蒲郡市だけなので、深海生物が多く水族館に運ばれてきます。特に冬は最盛期。飼育展示員も見たことのないめずらしい深海生物もやって来ます。夏は禁漁期になるので深海生物の展示が増えることはありません。深海生物を見たい人は、ぜひ冬に遊びに来てください。


写真提供:竹島水族館

竹島水族館
〒443-0031 愛知県蒲郡市竹島町1-6
TEL 0533-68-2059
https://www.city.gamagori.lg.jp/site/takesui

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エコチル編集部

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