【京都市動物園だより】日本で最初に家畜化した鳥、野生では絶滅の危「ウズラ」|地球にやさしい子ども達を育む環境教育メディア  
京都
動物園だより
2023.02.13

【京都市動物園だより】日本で最初に家畜化した鳥、野生では絶滅の危「ウズラ」

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ウズラ

学名:Coturnix japonica
キジ目 キジ科
生息地:夏期は北海道から東北で繁殖、冬期には関東以西から九州へ渡来

写真左:繁殖期のメス。後頭部の羽が抜けています。
写真右:オスがのび上がって鳴く様子。

日本が最初に家畜化した鳥
野生では絶滅の危機

ウズラといえば、卵や肉を思いうかべる人も多いかもしれません。ウズラと人の関わりの歴史は古く、紀元前3千年のエジプトの壁画にも、農民が麦畑で野生のウズラをつかまえている絵が見られます。食用以外にも観賞用、実験用などの関わりがありますが、ウズラを人の暮らしに利用するため飼いならしたのは、日本が最初とされています。

ウズラは日本産のキジ科の中で最も体が小さく、体長は20㎝ほど。体は丸みをおび、黒く短いくちばしを持ち、羽に茶色のまだら模様があるのが特徴です。

野生では、平地から山地の草原や農耕地、河川敷などに大きな群れで生息し、繁殖期にはオスとメスのペアで暮らします。えさは草の種子、穀類、昆虫などです。かつてはハンティングの対象として身近な野鳥でしたが、生息数の減少により、2015年の京都府レッドデータブックでは絶滅寸前種、2020年の環境省レッドリストでは絶滅危惧Ⅱ類(VU)に分類されており、現在日本では保護の対象となっています。

オスの夏羽は、こい赤茶色になります

園内の野鳥舎では6種類の鳥たちが同居

京都市動物園の野鳥舎には、現在ウズラ9羽の他に5種類の野鳥(トラツグミ2羽、シジュウカラ、イソヒヨドリ、ヒヨドリ、クロエリセイタカシギ 各1羽)がいます。いろいろな野鳥を観察しに来てくださいね。

イソヒヨドリ

シジュウカラ

 

きょうとニュース

8代目アニマル園長選挙

令和5年度のアニマル園長として動物園をアピールする代表動物を、今年も来園者のみなさんの投票で決定します。 今回選挙に出馬するのは、卯年にちなんでカイウサギ5頭と、別名「ウサギウマ」と呼ばれるロバ1頭です。 投票期間は22023年2月7日(火)から3月5日(日)までです。ぜひ清き一票を!


写真提供:京都市動物園

京都市動物園
京都市左京区岡崎法勝寺町岡崎公園内
TEL.075-771-0210
https://www5.city.kyoto.jp/zoo/
協力・監修/京都市動物園

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