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息もこおるほど冷えこむ冬は、たくさん雪が降り、空気がよりすんでいるよ。この時期の高原の自然はどうなっているんだろう? 今回は、冬の菅平高原の楽しみ方について、いっしょに見てみよう。
菅平高原にスノーモンスターが現れる
菅平高原の寒さのピークは2月末ごろ。日本の本州で最も低い気温になったこともあるほどで、ときにはマイナス20℃をこえることもあるよ。木は、こんな極寒にもたえ、生きていけるんだ。
みんなはスノーモンスターを知っている? 樹氷のことで、モンスター(怪獣)のように見えることからスノーモンスターと呼ばれているよ。樹氷は、樹木に付着した霧氷が成長したもの。山形の蔵王や青森の八甲田などが有名だけど、長野でも志賀高原や峰の原高原の他、菅平高原でも見ることができるよ。根子岳の山頂近くにあるオオシラビソ林では、モンスターのような大きな樹氷ができるんだ。
冬の菅平高原にエビのしっぽがある!?
樹氷の元になる霧氷は、どのようにできるんだろう? 霧氷が作られるためには水分・気温・風の3つが必要だよ。マイナス5℃以下に冷やされた水蒸気が、樹木などに風でふき付けられてこおってできた氷が霧氷なんだ。風上側へ羽毛のように成長して気泡をふくむため白い色をしているよ。その形状から「エビのしっぽ」とも呼ばれているんだ。もし散策中に見つけたら、その姿にふれてみるのもいいね。
樹氷や霧氷は、気温がプラスになると樹木からはがれ落ちてしまうんだ。せっかくスノーモンスターができても、わずかな気温差で見ることができないこともあるよ。もしスノーモンスターができていることを確認できたら、快晴でとても寒い日をねらってモンスターたちに会いに出かけるのもいいね。そのときは、雪の上が歩きやすくなるスノーシューを装着しよう。
スノーモンスターになるオオシラビソ林って何だろう?
スノーモンスターになるオオシラビソ林は、独特の香りを放つ亜高山帯の樹木の代表。あまくさわやかな香りがただよい、秋田では魔除けの効力があると信じられてきたよ。
樹皮はむらさき色を帯びた独特な色合いで、葉は密生しているから下から枝をすかしても空が見えないくらいなんだ。雪の重さで枝が下にしなっても折れることがないほど強いよ。
菅平高原に出現したスノーモンスター
エビのしっぽ
霧氷におおわれたオオシラビソの葉っぱ
他にもあるよ。冬の自然の中での遊び方。
寒い季節だからこその発見をしよう
冬芽を探そう
木々が葉っぱを落としたあとを、虫めがねでじっくり観察してみよう。 あちらこちらに、笑い顔やびっくり顔がかくれているよ。
キラキラ星空をながめてみよう
冬は空気がすんで星がキラキラかがやく季節。どんな色でかがやいているかな? どんな形に見えるかな?
スノーキャンプ in 信州
菅平高原で思い切り雪遊びをしよう!
冬の菅平高原は、夏とはちがった楽しみ方があるよ。やまぼうし自然学校では、菅平高原で2泊3日のスノーキャンプを開催するんだ。雪の積もった真っ白な世界で、スキーや雪遊び、スノーシューを思いっ切り体験しよう。スノーシューをはいて雪の森を探検すれば、動物の足あとや小鳥の群れに出会えることもあるかもしれない。夜には、雪像とキャンドルのイルミネーションをみんなで作るのもいいね。
【出発日】
3/26(日)、3/28(火)
>>> くわしくはこちらの 「2022—2023年スノーキャンプin信州」HPをチェックしてみてね。
監修:NPO法人 やまぼうし自然学校
>>> 「やまぼうし自然学校」HPはこちら
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