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私たちが住む静岡市には、土地の自然にめぐまれて育つ特産物が、たくさんあるよね。その中から今回は、まもなくシーズンがやって来る「石垣いちご」を紹介するよ!
「石垣いちご」はエコないちご!
みんなの中に、「フルーツの中でいちごが大好き!」という人は、きっとたくさんいるよね。実は静岡市は「石垣いちご」の特産地だって知っているかな?
「石垣いちご」とは、静岡市の久能海岸沿い(駿河区西平松から清水区駒越まで)で、石垣(石を組み上げて作られたかべ)を使って栽培されるいちごだよ。だから「石垣いちご」の「石垣」の由来は、品種ではなく栽培方法から来ているんだ。この栽培方法が、一般的ないちごの栽培方法と比べてとても独特。明治時代から始まっている伝統的なもので、しかも、この土地ならではの自然の力を上手に利用していて、とてもエコな栽培方法なんだよ。
ほとんど暖房不要で育てられる!
どんな点がエコなのかというと、1つ目は、元々この地域は非常に温暖でいちご栽培に適しているうえに、有度山(日本平)の南斜面を利用しているため、平地に比べて日当たりが良く、いちごが育ちやすい暖かさを保てること。
2つ目は、日中、斜面に備えられた石垣(現在はコンクリートが主)に日光の熱が蓄積されるため、夜間も苗の根が冷えにくく、ほとんど暖房を使用せずにいちごを栽培できることなんだ。また、石垣での栽培は水はけも良いため、不要な水分が排出されやすく、うまみの凝縮されたいちごに育つんだよ。読んでいるだけで、食べたくなってしまうね。
12月下旬になると、真っ赤に育ったあまーい石垣いちごの旬がやってくるよ。地元の農産物を食べることは、地産地消といって、エコな行動につながる! さっそく久能エリアへいちご狩りに行って、石垣いちごを味わってみよう!
石垣いちご豆知識
一般的ないちごの栽培方法と石垣いちごの栽培方法を比べてみよう。
豆知識その1:石垣栽培の昔&今
明治時代、石垣のたなは玉石(丸みのある石)を積み上げて作られていたよ。玉石を斜面に並べて、その間にはさむように植えていたんだ。
大正時代に入ると、より長持ちするコンクリートのブロックを用いるようになり、現在に至っているよ。
豆知識その2:石垣いちごの品種
石垣栽培で現在育てられているいちごの品種は、 主に以下の3つだよ。
章姫
1992年に品種登録された、「石垣いちご」の代表品種。長めの形でつぶが大きく、酸味が少なく、あまみが強い
紅ほっぺ
2002年に登場した現在の主力品種。「章姫」と「さちのか」の交配品種で、あまみと酸味のバランスが良い
きらぴ香
あまみとフルーティーな香り、なめらかな口当たりが特徴。2014年にデビューした新品種。静岡県でのみ生産
一般的ないちご栽培と石垣栽培の比較
一般的ないちごの栽培方法と石垣いちごの栽培方法を比べてみよう。
いちごの栽培では、ハウス内の温度を夜間は10度前後、日中は30度弱に保つことが理想的だよ。夜は通常、寒くなり過ぎないよう暖房を使って育てるよ。 一方、石垣いちごは、「久能地区の温暖な気候」「斜面に当たる豊富な日光」「石垣に蓄積された熱」を活かすことで、夜も暖房をほとんど使わずOK!暖房をたかないので環境に優しいね!
石垣いちごの産地、久能エリアへいちご狩りへ行こう!
石垣いちごがとれるのは、駿河湾に面した東西約8kmにおよぶ「いちご海岸通り」沿い(国道150号)と久能街道沿いだよ。このエリアには約40の石垣いちご農園があり、毎年12月下旬から5月上旬まで、いちご狩りが楽しめるんだ。
>>> くわしくは静岡市の旬の情報紹介サイト「ZRATTO!しずおか」を見てね。
知っておいしい
クイズで覚えよう! いちご狩りの3大ポイント
おいしいいちごを採るためのポイントを3つ紹介するよ。 カッコ内のどちらが正しいかも答えてみてね!
① いちご狩りに良いタイミングは…
( 午前 ・ 午後 )
一番おいしく味わえる1〜2月ごろの午前中がベスト。 午後はビニールハウス内の気温が上がり、いちごも少し温かくなってしまうからだよ。
② おいしいいちごの見分け方は…
( へた近くが赤い ・ へた近くが白い )いちごを選ぶ
日光が全体に良く当たったいちごを見分けるには、 へたの近くまで赤く色づいているものを選ぶこと。 また、へたが反り返っていたら完熟している証だよ。
③ いちごの上手な採り方は…
( 曲げてひねる ・ 強く引っ張る )
いちごを軽く手で包み、くきを90度曲げて少しひねると、いちごをつぶさずにポロっと採ることができるよ。 採れにくかったら、くきを持って少し引っ張ってみよう。
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答え/1:午前 2:へた近くが赤い 3:曲げてひねる
監修:静岡市農業政策課
エコチルは、地球環境保全に取り組む子ども達を育むとともに、学校や家庭でのエコライフ推進を目的としたメディアです。