目次 [非表示]
アサギマダラ
学名:Parantica sita
タテハチョウ科
生息地:北海道北部をのぞく日本全国、東アジア から東南アジア
アサギマダラの幼虫。前と後ろに2本ずつやわらかい角があります。
暑いのが苦手です
アサギマダラは、はねを広げると10㎝ほどになります。はねの色はうすい青色で、こげ茶色からうす茶色のすじ模様があります。オスの後ろばねのお腹側、先の方が黒くなっているのが分かりますか。これは性標と呼ばれるもので、メスに求愛するときに、ここからフェロモンが出ます。
オスの成虫は、フェロモンの材料となる成分をふくむ花のみつが、大好きです。特に秋にさく、フジバカマの花に集まるのが、よく観察されています。
オスもメスも暑さが苦手なため、夏の間は高い山で過ごします。そのため、本州などで成虫を平地で見ることができるのは、春と秋のみです。
左:オス、右:メス。オスの後ろばねの黒くなっている部分が性標。
日本から、台湾や香港へわたることも
アサギマダラは、ときには千㎞以上のわたりをするチョウとして、有名です。春に沖縄などの暖かい地域から、本州、さらには北海道まで北上するわたりを行うこともあります。秋には、逆のコースを南下します。北上する個体と、南下する個体は世代が代わっているため、別の個体です。
また、どのようなコースをわたるかは、正確にはまだ分かっていません。習性を調べるために、はねに記号を書いて、どのような場所で見つかるのかといった、マーキング調査が盛んに行われています。日本でマークした個体が、台湾や香港で見つかることもあるんですよ。
かしはらしニュース
企画展「虫から見える飛鳥地域」開催中
橿原市昆虫館の調査から見えてきた、飛鳥地域(明日香村・高取町・橿原市)の昆虫相の特徴と、その成り立ちを紹介した企画展を開催しています。開催期間は令和5年1月15日 (日)まで。
※写真は、企画展で紹介している「ウラジロミドリシジミ」。
写真提供:橿原市昆虫館
橿原市昆虫館
奈良県橿原市南山町624
TEL:0744-24-7246
https://www.city.kashihara.nara.jp/article?id=5c52229d65909e2ebea90610
協力・監修/橿原市昆虫館
エコチルは、地球環境保全に取り組む子ども達を育むとともに、学校や家庭でのエコライフ推進を目的としたメディアです。