【円山動物園だより】道内初!待望の赤ちゃんを妊娠中「アジアゾウ」|地球にやさしい子ども達を育む環境教育メディア  
北海道
動物園だより
2022.11.14

【円山動物園だより】道内初!待望の赤ちゃんを妊娠中「アジアゾウ」

目次 [非表示]

円山動物園の飼育員さんが、動物や動物園、自然について紹介します。

今月は…
『アジアゾウ』

ゾウ目/ゾウ科

【生息地】主にインドの一部から東南アジアの森の中

円山動物園にはオス1頭とメス3頭がいます。

赤ちゃんを妊娠中

ミャンマーから円山動物園に、4頭のアジアゾウが来てから約4年が経ちます。野生のゾウは血縁関係のあるメスと子どもで群れをつくるため、円山動物園でもメス3頭とオスのシーシュは別々の放飼場で暮らしていました。

導入当初から繁殖を目指しており、まずはシーシュとパールがさくごしにお見合いをして、昨年3月から毎日いっしょに暮らしています。仲良く過ごす様子が見られ、4月から9月のパールの血液検査で妊娠の可能性が分かり、10月のエコー検査でついに赤ちゃんの姿を確認できました。赤ちゃんはまだ小さいので、パールのお腹は大きくなっていませんが、前足の付け根にあるおっぱいがふくらんできています。

メスのパール(左)と、きばのあるオスのシーシュ(右)

準間接飼育で出産準備

円山動物園では、飼育員がさくの外から世話をする準間接飼育をしています。血液検査などの健康管理をするためには、専用のとびらからゾウが自分で耳や足を出すなどのトレーニングが必要です。今まで国内では準間接飼育でのゾウの出産例が無く、海外の情報も集めながら出産準備を進めています。

えさは乾草の他に木の枝をあたえ、野生で暮らす環境に近付けています。枝や草を上からつるすことによって首の周りや鼻の筋肉がきたえられます。また、リンゴやバナナなどを砂の中にかくすなどして、ゾウが退屈せずに過ごせるように工夫をしています。

ゾウの妊娠期間は、ほ乳類で一番長い約22カ月間。早くて来年3月、おそくても2024年1月ごろまでに産まれる予定です。ぜひ様子を見に来てくださいね。

鼻を高く持ち上げて乾草を取るシーシュ

自分で足を出すトレーニング

まるやまニュース

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教えて! 飼育員さん

飼育員さんが、みんなからの質問に答えるよ!

質問

夜も動物の見守りをしているの?

答え

基本的に飼育員は動物園にとまりません。ただ、夜の動物の様子を観察することはとても大切です。多くの獣舎にカメラを設置して24時間録画しています。次の日、録画した夜間の様子を見て、どんな行動をしているか確認します。人工哺育になった赤ちゃんがいるときや、新しい動物が来たときはとまることもあります。ゾウがミャンマーから来たときは動物園にとまり、ゾウたちの様子を観察しながら夜を過ごしました。

 


札幌市 円山動物園
札幌市中央区宮ヶ丘3番地1
TEL. 011-621-1426
http://www.city.sapporo.jp/zoo/

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エコチル編集部

エコチルは、地球環境保全に取り組む子ども達を育むとともに、学校や家庭でのエコライフ推進を目的としたメディアです。

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