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私たちの身近な所に、たくさんのエゾシカが生息しています。近年、増え過ぎたエゾシカが、さまざまな問題を引き起こしています。エゾシカと共存していくためにはどうしたらよいか見てみましょう。
北海道に推定69万頭! 対策をしないと5年で2倍に?!
近年、北海道全体でエゾシカの数が増えており、推定で69万頭が生息しています。
表1 北海道のエゾシカの推定生息数
エゾシカのメスは、1才を過ぎるとほぼ毎年1頭の子どもを産むようになり、最長で20才近くまで生きるものもいます。人が狩猟などでエゾシカをつかまえて数を調整しないと、4~5年で2倍に増えてしまうと考えられています。毎年13万頭程度のエゾシカをつかまえていますが、狩猟に出る人が減っているため、捕獲数がのびなやんでいます。そこで、効率良く数を減らすために、メスのシカを捕獲することを強化しています。
エゾシカは、主に東部に生息していましたが、数が増えるにつれて、人が多く住む西部や南部にまで生息域を広げています。その結果、市街地に出てきてしまい、表2のような交通事故や農業被害などの問題を引き起こしています。
表2 エゾシカによる問題
10・11月はエゾシカとの交通事故が増加!
10~11月は、繁殖期のエゾシカが特に活発に動く時期で、エゾシカとの接触事故が増える時期でもあります。エゾシカは体が大きく、オスで約150㎏にもなります。また、するどくとがった角はとても危険です。しかし、基本的には臆病な性格で、人をおそうことはありません。ただし興奮すると暴れることもあるので、エゾシカの習性や見つけたときの対応方法について、表3で見てみましょう。
表3 エゾシカの習性を知って、しょうとつを防ごう!
1. 早朝・夕方の飛び出しが多い
出没時間は夜明けと日没後に集中している。
2. 「1頭だけ」と思わない
群れで行動するため、数頭が続いて飛び出して来るかも。
3. 夜間の光り物に注意
車のヘッドライトの光が反射すると目が光る。
4. 道路では動きがにぶい
道路ではすべって転んだり、おどろいて立ち止まったりする。
5. ブレーキのあとがあったら、スピードダウン!
山間部でブレーキのあとがあったら、エゾシカに出くわした印かも。
6. 道路わきの林に要注意
森の中の道路はエゾシカのテリトリー。常に注意を!
エゾシカは北海道の大切な山のめぐみ
捕獲したエゾシカの一部は、食肉や皮革製品などに加工して有効に活用しています。道内にはエゾシカを衛生的に処理するための認証施設が15カ所あり、安全・安心なエゾシカ肉を食べることができます。エゾシカ肉は、高タンパク、低カロリーで、鉄分が豊富です。エゾシカ料理を味わえるお店や、エゾシカ肉を販売しているお店、給食にエゾシカ肉を取り入れている学校もあります。
また、エゾシカの角や革を使った製品も多く作られています。大切な命であり、北海道の山のめぐみであるエゾシカに感謝しながら、大切に活用していきましょう。
コック帽をかぶった「おいシカ」が目印!
毎月第4火曜日はシカの日!!
一部のコープさっぽろやイオンなど、スーパーでも買えます!
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「ゼロカーボン北海道チャレンジプロジェクト」
~【交通】車の買い替え時に次世代自動車を選んでみよう~
関連イベントのお知らせ
道内各地域で開催される環境イベントで、水素で走る究極のエコカー「燃料電池自動車(FCV)」の展示を行います。FCVから電源を供給して電気機器を動かす実演もあります。 家族みんなで遊びに来てくださいね。
- 江別市『えべつ環境広場2022』
日時 11/20(日)10:00〜16:30
場所 野幌公民館(江別市野幌町13-6) - 帯広市『とかち・市民「環境交流会」2022』
日時 11/26(土)10:00〜15:00
場所 とかちプラザ(帯広市西4条南13丁目1)
環境忍者えこ之助
監修:北海道環境生活部自然環境局野生動物対策課エゾシカ対策係
エコチルは、地球環境保全に取り組む子ども達を育むとともに、学校や家庭でのエコライフ推進を目的としたメディアです。