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環境問題とまちづくりは、関わりがないように思う人もいるかもしれないね。環境に優しい町をつくると、気候変動を防ぎ、持続可能な社会をつくることができるんだよ。今回は、そのために、上田市の市民が中心になって取り組んでいる活動を紹介するよ。
まちづくりと環境問題はつながっている
地球環境を守るためには、「どんな町をつくるか」ということが大切だよ。環境問題の中でも、気候変動は大きな問題。長野県が目標にしているゼロカーボン(左キーワード)を達成するために、町を持続可能にしていくことが必要なんだ。
でも、どんな町にしたらいいんだろう? 再生可能エネルギーを多く使う町? 車よりバスで移動しやすい町? まちづくりでは、「どんな町に住みたいか」を、町に住む人たちが発言することが大切なんだ。上田市では、市内に住む人たちが中心になって、町の姿を考える「上田リバース会議」を始めたよ。
どんな町をつくりたいか、みんなで考えよう
上田リバース会議の名称には、流れを逆転(Reverse)させて、再生(Rebirth)していこうという意味があるよ。つまり、環境に優しい、持続可能な上田の町をつくっていこうとするもの。この会議を開いているのは「上田ビジョン研究会」といって、持続可能な上田をつくりたいという思いを持つ、上田市民が集まった会だよ。市民が呼びかけて、行政や企業、市内に住む人など上田市内のさまざまな人と、みんなで持続可能な上田の町をつくるために対話をしているんだ。
キーワード
まちづくり
暮らしやすく魅力のある町にみんなでつくり変えていくこと。
ゼロカーボン
2050年までに、二酸化炭素などの温室効果ガスの排出量から、森林が吸収する二酸化炭素の量などを差し引いて、全体で実質ゼロにすること。脱炭素ともいう。
「上田リバース会議」の様子を見てみよう!
8月、「ゼロカーボンを実現した上田ってどんなまち?」をテーマに、「上田リバース会議」を開いたよ。
・上田市がゼロカーボンを実現するために、だれが何をすれば(変えれば)いいですか?
・上田市がゼロカーボンを実現するために、あなたはこれから何をしますか?
「もやっとゼミ」と名付けられた会には、「ゼロカーボンって重要そう。でもどうすれば良いんだろう。本当にできるのかな」と思っている、上田市に住む男女5名がゼミ生として参加。ゼミ生は、講師の田中氏の話を聞く中で、分からなかったり、「もやっ」としたりしたときに「もやっ」カードを挙げて、気軽に質問し、楽しみながら学ぶことができたよ。 田中氏の話の後、「考えてみよう」という時間には、次のことを話したんだ。
参加者からは、田中氏の話を聞いた後の気持ちの変化として、「将来のイメージができた」「意見を伝えていきたい」「どんな社会や暮らしをしたいか、もっと考えないといけない」などの意見が出たよ。また、上田市でゼロカーボンを実現するために多かった意見は、上田市が社会の決まりを作ることが大切ということだったんだ。1人1人ができることには、「行動すること」や「選挙に行くこと」、「ゼロカーボンのことを、家族や仲間と共有すること」などの意見が出たよ。 この会議は、オンラインでも参加することができたんだ。オンラインでの参加者にとっても、上田市でゼロカーボンを実現するために、どんな町をつくっていくことが必要なのか、学んだり、考えたりする機会になったよ。
今年の上田リバース会議は、「ゼロカーボンなまちづくり」をテーマに開催!
2022年、上田リバース会議では、ゼロカーボンを上田市で達成するために、どんなまちづくりをしたら良いかを学び、話し合っているよ。2050年、上田市がゼロカーボンを実現するために必要なことや、できない理由、1人1人がどうしたらできるか、といったことを市民が学び、対話をする場だよ。
>>> くわしくは、「上田ビジョン研究会」のHPをチェックしてみてね。
2021年、上田リバース会議で開催したこと
昨年、上田リバース会議は「持続可能な上田のまちづくり」をテーマに、全8回の講座を開いたよ。「移動を科学する」「交通まちづくり」「コンパクトシティ」などをキーワードに、上田市に住んだり、働きに来たりする人など、839人が参加したんだ。12月の番外編では、環境活動家グレタ・トゥーンべリのドキュメンタリー映画「グレタ ひとりぼっちの挑戦」を上映。上映後、長野県知事、上田市長、地域で行動を起こしている上田高校生と長野大生が、ゼロカーボンについて話し合ったよ。
監修元:長野県上田地域振興局
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