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旭山動物園の獣医師・佐藤伸高さんが、動物や動物園、自然について紹介するコーナーです。
今月は…『ホッキョクグマ』
食肉目/クマ科
【生息地】北アメリカ大陸北部、ユーラシア大陸北部、北極圏
旭山動物園ではオス1頭、メス4頭を飼育しています。
赤ちゃんが誕生!
昨年の12月10日(金)に、ホッキョクグマのメスの赤ちゃんが生まれました。旭山動物園でのホッキョクグマの成育は、40年ぶりのことです。
ホッキョクグマは1~4月に交尾をして、12月から翌年1月に赤ちゃんが生まれます。1度の出産で、2頭生まれることが多いです。出産が近付くと、お母さんは産室と呼ばれる部屋にこもる時間が長くなります。野生では、妊娠しているホッキョクグマは雪の中に穴をほって、静かで暗い環境で出産をします。動物園でも同じように暗くて静かな環境の産室を用意します。スタッフは物音を立てないように、11月中旬頃からお母さんのピリカがいる部屋には入らずに、ビデオカメラで様子を見守っていました。
待ちに待った12月10日(金)の朝、出産が始まりました。赤ちゃんは約500gと、とても小さいのでお母さんがウンウンうなる様子はなく、スポンッと一瞬で出産は終わりました。3頭の赤ちゃんが生まれましたが、残念ながら2頭は死んでしまいました。
ピリカは初めての出産ですが、残った1頭の赤ちゃんを上手に育てています。生まれたばかりの赤ちゃんは体にはほとんど毛が生えておらず、目も開いていません。お母さんがおっぱいの所に赤ちゃんを連れて来ると、乳首を見つけて吸い付きます。子育ての様子は、ほっきょくぐま館に設置したモニターで来園者にも公開しました。
出産直後の赤ちゃん
元気に成長中の「ゆめ」
一般公募で、赤ちゃんの愛称は「ゆめ」に決まりました。ゆめはスクスクと育ち、毎日元気いっぱいに放飼場を走り回ったり、豪快にプールに飛びこんで泳いだり、おもちゃで遊んだりしています。ピリカのおっぱいを飲んでいるときもあり、まだまだ赤ちゃんぽいところも残っています。これからもゆめの成長を通して、ホッキョクグマや生息地の北極圏のことをたくさんの方に知ってもらいたいです。
すっかり大きくなった「ゆめ」
あさひやまニュース
レッサーパンダの赤ちゃんが誕生!
7月2日(土)に、レッサーパンダの「渝渝(ユーユー)」が2頭の赤ちゃんを出産しました。今回が6回目の出産です。赤ちゃんは順調に成育しています。ぜひ会いに来てくださいね。
教えて! 飼育員さん
飼育員さんが、みんなからの質問に答えるよ!
質問
園内にいる飼育員さんに、話しかけてもいいですか?
答え
もちろんです!来園者の質問にお答えすることは、飼育員の大切な仕事の1つです。気になることや分からないことがあれば、ぜひ気軽に話しかけてみてください。
協力・監修:旭川市 旭山動物園
旭川市 旭山動物園
旭川市東旭川町倉沼
TEL. 0166-36-1104
http://www.city.asahikawa.hokkaido.jp/asahiyamazoo/
エコチルは、地球環境保全に取り組む子ども達を育むとともに、学校や家庭でのエコライフ推進を目的としたメディアです。