【橿原市昆虫館だより】ゆっくりと優雅に飛ぶ理由は・・・「ジャコウアゲハ」|地球にやさしい子ども達を育む環境教育メディア  
奈良
動物園だより
2022.09.12

【橿原市昆虫館だより】ゆっくりと優雅に飛ぶ理由は・・・「ジャコウアゲハ」

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ジャコウアゲハ

学名:Atrophaneura alcinous
アゲハチョウ科
生息地:本州、四国、九州、南西諸島。海外は朝鮮半島、中国東部、台湾など東アジア

メスのジャコウアゲハ

ゆっくりと優雅に飛ぶ理由は……

羽の形が細いため、それほど大きなチョウには見えないジャコウアゲハ。でも、羽を広げると10㎝くらいの大きさになります。オスの羽は黒く、メスは灰色がかった色をしています。頭や胴体に赤い模様があり、特にオスは真っ赤な色をしています。

これは、天敵から食べられないようにしているためです。実はジャコウアゲハは、幼虫のときに毒がふくまれている植物を食べるので、成虫になっても体内に毒を持ち続けています。敵に食べられないためか、他のアゲハチョウと比べて、飛ぶスピードはゆっくりとしていて、とても優雅に見えるため、昆虫館の温室展示に適したチョウなんです。

オスのジャコウアゲハ

さなぎは、お菊虫とも呼ばれています

幼虫は、白色と、黒色か赤茶色とのストライプ模様をしていて、いぼ状の突起がたくさんあります。つまんだりすると、他のアゲハチョウの仲間の幼虫と同じように、頭からにおいのする黄色のやわらかいツノを出しますが、長さは他のアゲハチョウと比べて短いです。

さなぎは、着物を着た女の人がしばられているように見えませんか? そのため、姫路城が舞台の怪談話「播州皿屋敷」に登場するお菊さんになぞらえて、「お菊虫」とも呼ばれています。姫路市は、ジャコウアゲハを市のチョウにしています。

幼虫

さなぎ

かしはらしニュース

キンイロヒラズカナブンの幼虫がたくさん生まれました!

中央アフリカに生息する、緑色をしたキンイロヒラズカナブン。オスには短いツノがあります。日本のカナブンの幼虫などと同じく、カブトムシの幼虫を小型にして、ずんぐりしたような形をしています。幼虫期間は、日本のカナブンより少し短めの、半年ほどと思われます。


写真提供:橿原市昆虫館

橿原市昆虫館
奈良県橿原市南山町624
TEL:0744-24-7246
https://www.city.kashihara.nara.jp/article?id=5c52229d65909e2ebea90610
協力・監修/橿原市昆虫館

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エコチル編集部

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