【円山動物園だより】幸せを運ぶ鳥「シュバシコウ」|地球にやさしい子ども達を育む環境教育メディア  
北海道
動物園だより
2022.08.22

【円山動物園だより】幸せを運ぶ鳥「シュバシコウ」

目次 [非表示]

円山動物園の飼育員さんが、動物や動物園、自然について紹介します。

今月は…
『シュバシコウ』

コウノトリ目/コウノトリ科

【生息地】ヨーロッパから北アフリカ、中近東

幸せを運ぶ鳥

シュバシコウは、コウノトリの仲間で赤いくちばしが特徴です。朱色の「シュ」、くちばしの「バシ」、コウノトリの「コウ」から名付けられました。「コウノトリが赤ちゃんを運んでくる」といわれますが、実はこの赤ちゃんを運んでくる鳥はシュバシコウのことです。水田や沼などで魚やカエル、ネズミ、昆虫などを食べます。

夏はヨーロッパで子育てをして、冬は北アフリカや中近東に移動するわたり鳥で、ドイツとリトアニアでは国鳥として親しまれています。体長は90~110cm、つばさを広げると180~220cmにもなります。直径1mほどの大きな巣を民家の屋根やえんとつなどに作り、人に近い所で暮らしています。1度に3~5つの卵を産み、オスとメスが交代で卵を温め、いっしょに子育てをします。

鳴くのはひなのときだけで、大人になると声を出すことができないめずらしい特徴があります。その代わりに、くちばしをカタカタカタと鳴らすクラッタリングをして、愛情を示したり、いかくをしたりします。


主に湿地帯周辺で暮らしています

推定20才のバシとバシコ

円山動物園ではオスの「バシ」とメスの「バシコ」を、ひなのときから20年近く飼育しています。どちらも好奇心旺盛でおだやかな性格です。ホッケやオキアミの他、アリなどの昆虫をつついて食べます。ぜひ近くで観察してみてくださいね。


好奇心旺盛でおだやかな性格


目の周りが黒く、赤いくちばしが特徴

 

まるやまニュース

円山動物園で「ブロック会議」を開催!

今年9月に「関東東北・北海道ブロック動物園技術者研究会」を開催し、各地の動物園から飼育員が集まって、勉強会や研究成果の発表会などを行うよ。今回のテーマは「飼育動物のQOL(生活の質)向上へのちょっとした取り組み」。動物が快適に暮らすための工夫について発表するよ。

教えて! 飼育員さん

飼育員さんが、みんなからの質問に答えるよ!

質問

危険な動物のお世話はどうやってしているの?

答え

ライオンのような猛獣やホッキョクグマなどの体の大きな動物は、おりの中に飼育員が入らない間接飼育をしています。動物と人、どちらも安全に飼育できます。ゾウの場合は少し変わっていて、準間接飼育という方法で飼育します。おりに立ち入らないところは同じですが、「PCウォール」という特別なおりを使って、飼育員がさくごしにゾウのトレーニングや体のケアを行います。

 


札幌市 円山動物園
札幌市中央区宮ヶ丘3番地1
TEL. 011-621-1426
http://www.city.sapporo.jp/zoo/

この記事を書いた人WRITER
エコチル編集部

エコチルは、地球環境保全に取り組む子ども達を育むとともに、学校や家庭でのエコライフ推進を目的としたメディアです。

この記事の関連ワードKEYWORD
おすすめの関連記事RECOMMEND
人気の記事RECOMMEND
1
2
3