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トラウツボ
学名:Enchelycore pardalis
ウナギ目 ウツボ科
生息地:南日本の沿岸
水族館にはウツボだらけの水槽があり、ウツボたちの巣穴になるよう塩ビ製のパイプをしずめています。1ぴきでパイプに入るウツボもいれば、2ひきで入りシェアハウスならぬシェアパイプするウツボもいます。
トラウツボに生えるおにのような「角」?
トラウツボは、オレンジなどが複雑に混ざった体の色に、白い斑点が散らばった派手な模様をしています。毒魚のように見えますが、毒はありません。
また、トラウツボには頭に角のようなものが生えています。しかし、実は角ではなく、のびた鼻。
多くの魚には左右それぞれ2つずつ、合計4つの鼻の穴が空いています。前の鼻の穴から入った水が後ろの鼻の穴へとぬけるようになっており、このときににおいを感じています。トラウツボは、もっとにおいに敏感になるように、鼻の穴が管状に長くのび、まるで角が生えたような顔をしています。
上あご先端と眼の近くにある角のような鼻
「海のギャング」なんて呼ばれているけれど
トラウツボの仲間は、大きな口とするどい歯を持っていて、その見た目から「海のギャング」と呼ばれることもありますが、実は臆病でおとなしい魚です。
普段は岩の隙間などにかくれていて自分より大きな生き物が近づくと、口を大きく開けて威嚇します。それでも近づいてくると、奥に引っこむか隙間から外に出てにげて行きます。こちらから危害を加えない限りは攻撃してきませんが、かまれると大けがをするので、むやみに手を出すのはやめましょう。岩の隙間にかくれているのも、本当は臆病な性格だからなのかもしれませんね。
岩かげからのぞいているウツボとワカウツボ
京都大学白浜水族館ニュース
新しい仲間「マツバガニ」
和歌山の海からマツバガニが仲間に加わりました。「なんだかおいしそう」だと思ったみなさん、ちがいますよ!
よく聞くマツバガニは、山陰地方におけるズワイガニの呼び方。仲間に加わった「マツバガニ」とは異なるカニです。本来のマツバガニはその名の通り、体中にトゲがあり、素手でさわるとかなりの痛さ。
体も大きく、甲羅だけでも20㎝近くあります。正真正銘のマツバガニに、ぜひ会いに来てくださいね。
写真提供:京都大学白浜水族館
京都大学白浜水族館
〒649-2211 和歌山県西牟婁郡白浜町459
TEL 0739-42-3515
http://www.seto.kyoto-u.ac.jp/aquarium/index.html
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