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脱炭素社会とは、どんな社会だろう? 脱炭素社会は、地球温暖化を防ぐためにみんなで つくっていこうとしている社会だよ。そのためにできることを、いっしょに考えてみよう。
2050年に目指すのは、どんな社会?
地球の平均気温の上昇を1・5度未満におさえるために、日本、そして世界が脱炭素社会を目指して動いているよ。脱炭素とは、二酸化炭素などの温室効果ガス排出量が実質ゼロであること。そんな社会を実現するために、長野県はゼロカーボン戦略を立てたんだ。使うエネルギーを7割減らし、再生可能エネルギーを3倍以上に増やして、2050年までに脱炭素社会をつくろうとしているよ。
では、上田地域にいる私たちはどんなことができるだろう? ポイントは、
①どんなエネルギーを選ぶか、
②どれくらい使うエネルギーを減らせるか、ということ。
長野県上田市にある「NPO法人上田市民エネルギー」では、太陽の光でエネルギーをつくる太陽光発電を増やす取り組みや、使うエネルギーを減らす断熱ワークショップなどの活動を行っているよ。どの活動も、上田地域に住む人たちができる取り組みなんだ。
身近な場所で確かな一歩を始めよう
断熱は、家はもちろん学校の教室など、身近な場所でできる方法として注目されているよ。長野の上田高校(ページ下で紹介)や白馬高校では、生徒が声を上げて教室の断熱ワークショップを実現。今年の夏には、鳥取県米子市の小学校でも開催されるなど、全国に広がり始めているんだ。
建物を断熱すると、冷暖房などのエネルギー消費量を減らすことができるよ。この他に、断熱をした家に住む幼稚園児は、病気になる割合が少ないことなどが分かっているんだ(*)。断熱は、地球温暖化を防ぐ他に、そこで過ごす人が健康で快適になれるなど、たくさんの良い所があるよ。
脱炭素社会は難しい言葉かもしれないけど、実は身近な所でできることもあるんだ。断熱ワークショップのように確かな行動を積み重ねながら、脱炭素社会の実現につなげていこう。
*慶應義塾大学伊香賀教授の調査研究による。
【長野県版】学生も大人も参加するゼロカーボンの取り組み
長野県では、地域で行動を起こし、世界ともつながる場を作っているよ。その取り組みを見ていこう。
国際学生ゼロカーボン会議
地球温暖化や環境問題について、長野県と世界の生徒が意見交換するオンラインのイベント。40カ国以上、約1,200名の学生が参加し、断熱ワークショップを企画した上田高校1年生の生徒も発表したよ。
ゼロカーボンシンポジウム in 信州上田
「2050ゼロカーボン」を実現するためのシンポジウムを、上田地域で開いたよ。地域で活動する人たちの話を聞いたり、意見交換をしたりして、ゼロカーボンを自分ごととして取り組むためにどうしたら良いかを考えたんだ。
建物のゼロエネルギー化
長野県の建物を断熱したり、再生可能エネルギーを取り入れたりして、二酸化炭素排出量が実質ゼロな建物にする取り組みだよ。令和4年2月に完成した上田市西内駐在所などの建物で、ゼロエネルギー化が行われているよ。
クイズにチャレンジ!
次の質問に答えてみよう。答えはページの下にあるよ。
1.脱炭素社会に向けた家での取り組みで、間違っているものはどれかな?
- 出かけるときは、自家用車よりもバスや自転車、徒歩を選ぶ
- 冷蔵庫を開け閉めする回数を増やす
- エアコンを使うときは、設定温度に気を付ける
2.家の中で、熱の出入りが最も大きい場所は、どこかな?
- 窓
- ゆか
- 屋根
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クイズの答え:1②、2①
上田高校の生徒が教室の断熱に挑戦したよ上田高校1年生の女子生徒3人が企画した教室の断熱ワークショップ。専門家の方々に教えてもらいながら、最も熱の出入りが大きい窓を二重窓にしたり、かべに断熱材を入れたりする体験をしたよ。朝から夕方まで1日かけて断熱した教室は、窓のそばでも寒さを感じないほど、暖かくなったんだ。手や体を動かしながら、みんなで楽しく学べたよ。 動画制作:㈱上田ケーブルビジョン |
監修:長野県佐久地域振興局
エコチルは、地球環境保全に取り組む子ども達を育むとともに、学校や家庭でのエコライフ推進を目的としたメディアです。